お空の向こう

ある日、クラスメイトがいなくなった。

前触れもなく彼は姿を消した。

「西園寺くんは、お空の向こうに行ってしまったんだ」

先生は僕らにそう言った。

幼い僕らはその言葉からぼんやりと事態を察した。

火星に暮らす権利を得た上級国民

――彼が選ばれし家庭の子だったと知るのは、ずいぶん後のことだった。

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