登山

男は山腹で老人とすれ違った。

「この山は登れど登れど、山頂が見えませんね」

息を切らす男。

「いつまで登ればいいのやら」

霧で霞む山頂を眺め、ため息をついた。

「今は登ることを楽しみなさい。下山には寂しさがつきまとう」

老人は微笑みながら答えた。

「ちなみにこの山の名をご存知で?」

「人生じゃ」

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