記憶

過去って振り返れば、何だって思い出になるよな。

男はひとり呟いた。

事業に失敗したことも。

妻と子どもに逃げられたことも。

遠い目で男は語る。

人を殺しちまった過去も、な。

通りすがりの中年が男に声をかける。

「殺されたのは、アンタのほうだろ?」

目を伏せる男。

「ここは天国だぜ。暗い顔するなよ」

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